マムシグサの性転換

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 マムシグサは低山地の木陰で生育する雌雄異株の多年草でサトイモ科です。てっぺんの鶴の頭のような形のものは苞で、花はその中にあります。秋になると赤い実が房状につき、根は地中でイモのように大きく成長します。この実とイモは猛毒です。

 その奇異な形状で名前は良く知られていますが、性転換をすることはあまり知られていません。マムシグサは最初の数年は無性個体ですが、成長すると、最初はオスに、更に大きくなると性転換してメスになります。この性転換はイモのサイズによることが明らかになっています。即ち、イモのサイズが小さい時はオス、大きくなるとメスになります。しかし、メスになっても栄養状態が悪くなると再びオスに戻ってしまいます。また、生育環境が悪化すると、より抵抗力の強いオスに変化し、環境に適応して種を残します。

マムシグサ

マムシグサ